
退職理由が懲戒解雇だからといって退職金を不支給にできるわけではありません。
退職金規程等の中に「懲戒解雇の場合は、退職金を不支給とする」旨の規定があり、かつ合理的で社会的にも相当な理由が必要となります。
つまり、それまでの功労を抹消ないし減殺してしまうほど著しく信義に反する行為があったかどうかが問われます(例えば多額の横領があった場合)。
退職金の不支給はあくまでも最終的には裁判所が決定することですので、こんなときは不支給だと断定できるのでもありません。しかし、退職金を支給したとしても、懲戒解雇する理由が、横領・背任・名誉、器物損壊など相応の損害を会社に与えた場合には、当人に損害賠償を請求することはできます。

不支給にできるには以下の条件を満たしていることが必要です。
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労働契約上、競業避止義務が課されていること |
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競業を制限する範囲が合理的であること |
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退職金規定に退職前・後を問わず競業避止義務に反した場合は退職金を支給しない旨の規定があること |
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その違反が過去の功労を抹消又は減殺せしめるほどの重大な背信行為であること |
以上のことから、競業他社へ転職したというだけで、退職金を不支給にするということは認められない可能性が高いです。
ただし、この場合であっても、退職金の減額については、就業規則で具体的に規定しておけば可能です。 |